| 036 | 03年04月06日 | 外来生物『ヌートリア』 |
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まず、はじめにヌートリアという生物をご存知でしょうか?ヌートリア(nutria)は
哺乳類のげっ歯目に属している動物です。カイリネズミ(海狸鼠)という別名があるとおり、
早いはなしがネズミです。ネズミといえば小さくてちょこちょこと走り回っているのを想像して
しまいますが、ヌートリアの体長は43〜64cm、体重は6〜10kgある大ネズミです。
湖沼や流れの緩やかな河川の水辺で草をたべて生活します。 私がヌートリアに初めて出会ったのは昨年の11月でした。長良川の河川調査を行なうために 長良川河川敷へ行ったら太ったネコかタヌキのような動物が草をむさぶっていました。 近づいていったらしばらくこちらの様子を覗ってから、マルマルした胴体を左右に振りながら 逃げていき川に飛び込みました。飛び込んだ後は上手に水面を泳いで中州まで行ってしまいました。 周囲を見渡すとそこら中に同じ動物の姿が見えました。彼らは仲間が逃げる姿を見て、同様に川を 渡って行ってしまいました。7匹くらいの動物が川を泳いでいる姿は異様な光景でした。 しばらく観察を続けていると蘆(アシ)の側で前足を使って穴を掘り始めました。何をするのか と思ったらバリバリというすごい音がしてきました。恐らく蘆の根をかじっていたのでしょう。 15メートルほど離れていたのにはっきり聞こえる大きな音でした。このことから歯と顎の頑丈さが 伺えます。さすがネズミといったところでしょうか。 ヌートリアは外国から日本に無理やりに連れて来られた動物です。1905年に上野動物園に 初めて輸入されたそうです。また軍用の毛皮獣として輸入され4万頭もが飼育されていたそうです。 しかし戦争が終わり需要がなくなると、やがて放置されるようになりそれらが野生化したと考え られているそうです。現在は岡山、京都、兵庫、広島、岐阜、愛知、三重、香川などの河川流域 で生息が確認されています。彼らは土手などに穴をあけ、キャベツやムギ、イネなどの水辺の作物 を食い荒らすため害獣とされています。岡山県児島湾干拓地一帯では作物に大きな被害を与える為、 毎年2000〜3000頭が捕殺されているそうです。 寒さには余り強くないものの繁殖力は非常に高く、特定の繁殖期はなく1年に2〜3回出産します。 1回の出産で1〜13子産みます。産まれた子は生後2〜3時間のうちに動き回り、生後1日で泳げるよ うになります。そして2〜3日で自力で餌を食べ始めます。そして6〜7ヵ月後には出産します。 無理やりに連れてこられ、新しい地で一生懸命に自分の種を繁栄させた彼らには何の罪もないのに、 人間に害を与えるということで殺されてとてもかわいそうに思います。そしてわれわれ人類の自分 勝手さが恥ずかしく思えます。我々にとっての裕福とは何なんでしょう。 ◆関連リンク◆ ・稲美野ヌートリア通信 ・Momoncyo Land animal gallery | ||