090 05年09月25日 水産資源の減少

 今年の夏は梅雨のころからどうもすっきりしないまま夏を終わりを迎えている。 梅雨だというのに十分な雨が降らない。後半になっても大雨が降らない。 梅雨明けの時期になっても前線が北上してこない。真夏だというのに、太平洋高気圧を 押しのけて台風が日本を直撃するなどありました。長年の気象データからは気象を予測 することが困難なほど気候は変動してしまっているのでしょうか?不安です。

 気象変動に興味がありますが今日は水産資源のお話です。気象もさることながら 水産資源もこれまでの常識からはずれ、だいぶん狂ってきているようです。 何が狂ってきているかというと、それは漁獲量です。日本近海でお魚が捕れなくなって きているそうです。身近な淡水魚であるメダカが絶滅するかもしれないということですが、 海の身近な魚であるイワシ、サバといった魚もかなり量が減少してきているそうです。

 なんとなくこのようなことは我々一般市民の耳にもたまに入ってきますが、 実際のところ私にはただ事ではないように思うのです。 「魚が減っている」とはデータがあるから言えることなのですが、実はデータというのは、 測定者や分析者の意図によりかなり上下させることが可能なのです。その方法はいくら でもあります。水産資源の量もいろいろな人が測定をしシミュレーションをしはじき出して いますが、やはりデータには差があります。

 では我々が普段目にしやすい水産関係のデータはどうかというと、水産庁発表のデータが 多いので、やや水産業促進側のものが多くなっています。「資源が減っている。しかし、 計算をして漁獲をしている。養殖の研究は世界トップクラス。放流もしている」(想像) といった内容になっているのではないでしょうか。しかし、環境保護側のデータは「 海の生態系は破壊されてしまった。システム全体の崩壊により資源は連鎖的に減少する。 漁の方法を再検討する必要がある」という内容になっています。どちらが正しいとは 断言できませんが、恐らく商売人じゃない側の意見のほうが正しいのでしょう。

 私はここで魚をとるなとは言いません。問題は漁師さんではなく、販売者と我々消費者 にあると私は考えています。なぜなら水産資源が枯渇まではいかなくても減少していること は明らかです。将来が不安なのは環境保護を訴える科学者よりもむしろ現場で毎日働いている 漁師さんの方でしょう。(だから今は必死。捕れるものは捕れるうちにという発想。)そして 消費者はというと不安になんて少ししか感じていないのです。どうしてそうなるかというと スーパーに行けばちゃんと欲しい魚が手に入るからです。これが実はとても危険な仕組み であると私は思います。

 漁獲量が減少してもスーパーの魚介類売場の魚が減ることはないのです。 だから消費者は資源の減少を実感できないのです。 日本近海で捕れなくなった魚は海外から輸入します。だから商品棚の上から魚が 消えないのです。気付かれないようにしている販売者にも責任があるでしょう。 気付かれないように魚に手を加えて加工品として販売するというトリックをつかうのが 今や当たり前になっています。 大衆魚であるサバっていう魚がいますが、釣りをする人は知っていると思いますが、 日本近海のサバはお腹が美しいほどの真っ白です。しかし、この頃スーパーで見かける サバのお腹には黒い模様があります。これは近海ものではないサバです。 このような例はたくさんあります。消費者は自分で見分ける能力を養っておく 必要があるでしょう。本当はこういう事を小中学校で学べればいいのですが。

 消費者の中には「私は輸入ものでも何でも構わない」と言う人がいますが、実は良くない のです。輸入物を大量に消費すれば輸入量を増やすことになり、結果、世界の水産資源を 日本人が荒らすことにつながるのです。日本がお金を出せばその国も潤う...? 実際は そんなにうまくいきません。このことは水産資源のみならず他の資源でも同じことが言えます。 もっと私達ひとりひとりが考えて行動しないといけないでしょう。

【参考リンク】
神奈川県水総研メルマガ VOL.067 2004-11-5



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